【保存版】代襲相続のすべて|代襲相続をわかりやすく|司法書士監修

2023年5月19日

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相続人が誰になるか、は日常的に受けるご相談の1つです。その中でも、分かりにくい「代襲相続」についてまとめました。誤解している方も非常に多く、事例も挙げて徹底的に解説します。

また、代襲相続のケースで多くの人が直面するであろう問題や、その解決法などについてもお話しします。

代襲相続とは…わかりやすく言うと

相続の場面では、本来相続人となるべき人がすでに死亡していたり、そのほかの原因によって相続人になれない場合もあります。

このような場合は、本来相続人となるべき人が相続する権利・義務をその子や孫が承継することになります。これを代襲相続といいます。

「代襲相続」の読み方と「代襲相続人とは」

「代襲相続」は、「だいしゅうそうぞく」と読みます。
「代襲相続人」とは、本来の相続人に代わって相続する人の事を言います。すこし分かりにくいので事例を挙げます。

例えば、甲が死亡してその子Aが相続人とします。
甲の遺産を相続するのは本来は子Aですが、子Aの方が甲よりも先に死亡している為、Aが相続すべき財産をAの子B(甲から見てBは孫)が代襲相続します。つまり、甲の遺産はBが相続できることになります。

これを「Bは甲の代襲相続人である」と言います。
なお、Bに代襲されるAを「被代襲者(ひだいしゅうしゃ)」と言います。

もちろん、Aも死亡しているので、例えばA名義の預貯金やA名義の不動産があれば、それについてはBが直接Aを相続します。これは代襲相続とは何の関係もありません。

誤解を恐れずに言えば、代襲相続とは世代を飛び越えて相続するようなイメージでとらえると分かりやすいと思います。現に上の事例は、甲の遺産はAを飛び越えてBによって相続されています。

民法の条文

代襲相続を定めた民法の条文は887条2項、887条3項、889条2項の三か所です。念の為、根拠となる法令を以下に挙げます。

なお実際の法律の規定は、一般の人には分かりにくく書かれている為、多少読みやすくするために、勝手ながら「著者注」を挿入してみました。

第887条 被相続人の子は、相続人となる。
2 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第891条の規定(著者注:相続欠格)に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない(著者注:代襲相続の規定)。

3 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第891条の規定(著者注:相続欠格)に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する(著者注・再代襲の規定)。

第889条 次に掲げる者は、第887条の規定により相続人となるべき者がない場合(著者注:被相続人に子がいない場合のこと)には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。

一 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。

二 被相続人の兄弟姉妹

2 第887条第2項の規定(著者注:代襲相続の規定)は、前項第2号の場合(著者注:被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合)について準用する。e-Gov法令検索

代襲相続人の範囲|代襲相続人になるのかならないのか?

上に挙げた民法887条2項、887条3項、889条2項の3つの規定は分かりにくかったと思います。
実は、代襲相続人の範囲が示されています。

要約すると、代襲相続人の範囲は次のようになります。

  1. 子が被代襲者の場合は、子の直系卑属(被相続人から見た場合の孫・ひ孫に該当する直系の下の世代)が代襲相続する。
  2. 兄弟姉妹が被代襲者の場合は、兄弟姉妹の子(被相続人から見た場合の甥・姪まで)が代襲相続する。

それでは具体的に検討してみましょう。

被相続人の孫・ひ孫

代襲相続は基本的には、下へ下へと下っていくようなイメージで考えます。ですから、被相続人よりも先に子が死亡していた場合は孫が代襲相続します。

さらに孫も先に死亡しているならひ孫が代襲相続します(これを「再代襲」と言います)。
ひ孫も先に死亡しているなら…というように子孫へと権利が受け継がれていきます。

理論的には、該当者がいれば何代も下の世代が代襲相続をすることはできますが、現実的には3世代以上にわたる代襲相続を見ることは、実務上まずありません。

では次の事例を用いて、被相続人の遺産を誰が相続するのか考えてみましょう。

まず、被相続人に配偶者がいるので、その配偶者は相続人になります。

次に、被相続人には子が2名いますので、その子(長男および次男)も配偶者とともに相続人になります。

しかし、次男は被相続人が死亡するよりも前に死亡していますから(すでに平成29年に亡くなっています)、代襲相続が生じます。その結果、本来は次男が相続すべきであった遺産は、次男の子であるXとYが代襲相続します。

つまり、相続人は全部で4名(図のオレンジ色の人)となることが分かります。

なお、この図で孫Xも相続開始前に死亡している場合(例えば平成28年に死亡している場合)は、Xの子がXに代わり代襲相続することができます。これを法律上、「再代襲」と言います。

再代襲の場合、次男と孫Xの死亡の時期の前後は関係ありません。仮にいま説明したのとは逆の順番で死亡が開始しても(例えば次男が平成28年に死亡して、孫Xが平成29年に死亡しても)結論は同じで、孫Xの子が被相続人の遺産を再代襲して相続します。

「第一の代襲原因と再代襲の代襲原因のいずれが先に発生したかを問わず、再代襲が認められる(親族法相続法講義案 裁判所書記官研修所監修 司法協会)」という結論です。

また、別途下の項目で説明しますが、代襲相続とは下へ下へと下っていくようなイメージですから、次男を代襲相続できるのは次男の子XとYに限られます。次男の配偶者が代襲相続人になることはありませんので注意が必要です。

しかし、次男の死亡の時期によっては、次男の配偶者が相続人になることもあります。

例えば次男が令和元年に死亡した場合(被相続人の死亡後に亡くなったケース)は、いったん次男に帰属した遺産が、次男の死亡により次男の相続人へ承継されると考えていきます。これは「再転相続」や「数次相続」と呼ばれ、代襲相続とは明確に区別されます。

その区別は事例により困難な場合がありますので、必ず専門家のアドバイスを受けるようにしてください。

養子縁組前の子

被相続人の子の子であっても、被相続人の直系卑属でない者は、代襲相続人ではありません(民法887条2項ただし書き)。

法律の規定は分かりにくいのですが、この規定が問題になるのは、相続人の中に養子がいる場合だけです。もし養子がいなければ、この項目は関係ないのでお読み飛ばし下さい。

例えば、Aがその子Bを連れて、甲と養子縁組した場合です(子連れ縁組)。この時、子Bと甲の間には民法上は何の血族関係も生じません(民法727条)。

外観上は甲からするとBは孫のように見えますが、法律上の血族関係は発生しないため、甲の遺産を相続することもありません。ですから、B(養子縁組前に出生した子)が甲の代襲相続人になることはありません

これに対して、例えば同じ事例で養子縁組を昭和60年にした場合のように、養子縁組後にBが生まれた時は、民法上も甲とBの間に血族関係が生じますので、Bは代襲相続人になります。

被相続人の兄弟や姉妹の子|甥・姪

被相続人の兄弟や姉妹が相続人となる場合に、すでに兄弟や姉妹が死亡しているなど相続できない場合は、本来相続人となるべき兄弟姉妹に代わって、兄弟姉妹の子(被相続人から見て甥や姪)が代襲相続人になります。

例えば次のケースで、次男甲の遺産を相続する者は誰か、検討してみましょう。

次男は結婚して配偶者がいますが、子供はいません。

この場合、甲の配偶者とともに相続人となるのは、まず第一に甲の親です(889条1項1号)。しかし、父母はすでに死亡している為甲の相続人になりません。

その次に甲の相続人となるのは、甲の兄弟です(888条1項2号)。甲には長男Aがいますので本来であれば、長男Aが相続人になります。

しかし、長男Aは甲が死亡するよりも前に死亡していますから、長男Aに代わり、甲から見た場合の「おい」に該当するXが代襲相続します(889条2項)。

仮に、おいXも既に死亡している場合(例えば平成28年に死亡しているケース)は、どうなるのでしょうか?

代襲相続は下へ下へ下っていくようなイメージと説明しましたが、兄弟姉妹が相続人になる場合は、代襲相続は一代限りしか認められていません。

ですから、おいXの子が再代襲することはありません。根拠は、上記の889条2項の条文です(兄弟が相続人になる場合には代襲相続の規定だけ準用して再代襲の規定は準用していないため)。

これは、「笑う相続人」を作らないための規定で、昭和55年の民法改正により設けられたものです。

「笑う相続人」とは、本来被相続人の死亡により泣いているはずの相続人が、思わぬ遺産が転がり込んだので大喜びして笑っていることで、つまり、大事な遺産が縁遠い親族の手に落ちることの無意味さを風刺した用語です。

しかし、昭和55年12月31日以前に開始した相続については、兄弟姉妹の孫以下の者も代襲相続人となります。

被相続人の親や祖父母

被相続人に子供がなく、第2順位の相続人として直系尊属が相続人となる場合に、両親がすでに死亡しており、祖父母が存命であれば祖父母が相続人となります。

次の事例で、甲の遺産を相続する者は誰か、検討してみましょう。

甲は結婚して配偶者がいますが、子供はいません。

この時、甲の配偶者とともに相続人となるのは、まず第一に甲の親です。しかし、父母はすでに死亡している為甲の相続人になりません。しかし、祖父がまだ存命です。この場合、甲の配偶者とともに甲の祖父が共同で相続人となります。

しかし、これは下から上の世代に遡る代襲相続が発生しているわけではありません。つまり、甲よりも前に父が死亡しているから、父に代わって祖父が代襲相続しているのではないのです。

代襲相続は下へ下へと下って行くイメージであり、反対に上へ上へ遡って行くものではありません。

それではなぜ結果的に上へ遡った祖父が相続人になるのでしょうか?この理由は先に挙げた民法の規定にあります。

上に挙げた民法889条1項1号の規定の中で、被相続人の直系尊属が相続人となる場合は、親等の近い直系尊属が優先的に相続するとあります。

この為、父母が存命なら祖父に優先して親等のより近い父母が優先的に相続しますし、本事例のようにすでに父母が死亡しているなら、祖父が相続することになるだけの話です。これは代襲相続とは何も関係ありません。

では次のような事例はどうでしょうか。似たようなケースですが、母はまだ存命です。

この場合は、母が甲の配偶者と共同で相続人になります。既に死亡している父に代わって、祖父が代襲相続することが無い点はすでに説明した通りです。

直系尊属が相続人となる場合は、親等の近い者が優先的に相続します。被相続人に親等が近いのは母です(母は1親等・祖父は2親等です)。ですから、例え祖父が存命であっても、親等の近い母が存命であれば、祖父ではなく母が直系尊属として甲の遺産を相続します。

相続人となるべき人の配偶者

相続人となるべき者の配偶者は代襲相続はできません。すでに挙げた事例ですが、もう一度検討してみましょう。

被相続人より先に死亡している次男に代わって、その配偶者が代襲相続できるのかという問題です。

代襲相続は下へ下へ下っていくようなイメージですから、次男を代襲できるのはその子XとYだけです。我が国の民法には、配偶者が代襲相続できる旨の規定は存在しません

やや不合理なように思えますが、民法には遺言等の手続が整備されており、遺言を活用することにより配偶者に財産を与える施策も可能ですから不都合はないと解釈されています。

相続人となるべき兄弟や姉妹の配偶者

相続人となるべき兄弟姉妹の配偶者も代襲相続はできません。

上の記述と全く同じで、繰り返しになってしまいますが、兄弟や姉妹が相続人となる場合にその配偶者が遺産分けに口を挟んでくるケースが多いため、あえて別途事例で説明することにしました。

次男甲の遺産を相続するのは、甲の配偶者と、すでに死亡している長男Aを代襲するXの2名です(オレンジ色の2名)。

長男Aの配偶者が夫である長男Aを代襲することはありません。我が国の民法には、配偶者が代襲相続できる旨の規定は存在しないからです。

代襲相続人の相続分

代襲相続人が相続した場合、その相続分は、被代襲者が受けるべきであった分と同じです。
代襲者が複数いれば、その相続分を均等に頭数で分割します(いわゆる「株分け」相続)。

例えば次のケースです。相続人はオレンジ色の4名ですが、相続分はどれだけでしょうか。

仮に次男が存命であったとすると、被相続人の配偶者4分の2、長男4分の1、次男4分の1が法律上の相続分(法定相続分と言います)です。

しかし、次男はすでに死亡しており、代襲相続が生じるため本来であれば次男が相続するはずだった4分の1は、その子XとYが代わって相続します。4分の1を頭数で均等割りにしますから、Xは8分の1、Yも8分の1を相続します。

分かりやすいように分母を通分すると、法定相続分は被相続人の配偶者8分の4、長男8分の2、孫X8分の1、孫Y8分の1となります。

兄弟や姉妹の子が代襲相続人になる場合も「株分け」で相続し、同一株内の共同代襲相続人相互間では頭数で分割されます。

例えば次のケースです。被相続人甲の相続人はオレンジ色の3名ですが、相続分はどれだけでしょうか。

甲の遺産を誰が相続するかという問題です。甲には子供がおらず、父母もすでに死亡している為、甲の兄弟姉妹が相続人になります。

しかし、次男と三男は長男甲が亡くなるより前に死亡していますので、代襲相続になります。つまり、三男に代わりXとYが相続します。さらに、次男に代わりAが相続します。

次に法定相続分を計算します。仮に次男と三男が存命であったとすると、次男2分の1、三男2分の1の割合で甲の遺産を相続します。

しかし、代襲相続となりますから、次男が相続するはずだった2分の1はそのままAが代わって相続します。

そして、三男が相続するはずだった2分の1は、XとYが頭数分けで各4分の1ずつ相続します。XとYは「同一株内の共同代襲相続人」ですから、頭数で均等割りです。

分かりやすいように分母を通分すると、法定相続分はAが4分の2、Xが4分の1、Yが4分の1となります。

このように、共同相続人の多い代襲者(XY)と少ない代襲者(A)では、身分上は被相続人の甥・姪であり同じなのですが、相続分に違いが出ることもあります。

代襲相続となる場合

どのような場合に代襲相続となるのか(代襲原因と言います)検討します。
次の3つに限られます(上記民法887条2項)。

  1. 相続人が相続開始以前に死亡した場合(同時死亡を含む)
  2. 相続人が相続欠格となった場合
  3. 相続人が廃除されている場合

代襲相続と死亡

代襲相続は、本来相続人となるべき人が被相続人より先に死亡していた場合の他にも生じます。相続人が相続欠格になった場合や、相続人が廃除されている場合にも代襲相続になります(実際にこのような例は少ないですが…)。

例えば、相続人が相続欠格になる場合は、相続欠格になった相続人(相続欠格者)に代わって、相続欠格者の子(孫・ひ孫等の下の世代)が代襲相続人になります。

また、相続人が廃除されている場合も、廃除されている相続人(廃除者)に代わって、廃除者の子(孫・ひ孫等の下の世代)が代襲相続人になります。

相続欠格については、別の記事「相続人の資格がはく奪されるケースとは」にありますので、もしよろしければお読みください。

代襲相続と相続放棄

相続人が相続放棄をした場合は、その者の子(孫・ひ孫等の下の世代)は代襲相続することはできません

これは、相続を放棄した者は、自分だけでなく自分の子を含めて自己の系統には遺産はいらないという意味で放棄しているからだと考えられています。

また、代襲原因を定めた民法887条2項の中に、「相続放棄」は代襲原因として入っていないこともその理由です。

例えば次のケースです。

甲の遺産を誰が相続するかという問題です。この時、Aが相続放棄をしていなければ、甲の遺産はAが相続します。

しかし、Aは相続放棄をしていますので、本来Aが相続すべきであったものを代わってBが代襲相続できるのかですが、結論はできません。

代襲相続と遺留分

遺留分を有する被相続人の子が、被相続人より先に死亡し、あるいは相続欠格・廃除の事由にあたる場合は、その子の代襲相続人も、被代襲者である子と同じ遺留分があります(民法1044条、民法887条)。

つまり、代襲相続人にも遺留分はあるという結論です。

例えば次のケースです。

被相続人から見た場合の孫Xと孫Yは、既に死亡してる次男(平成29年死亡)を代襲して相続人となれるという事はすでに説明済みです。

これと全く同じ理屈で、孫Xと孫Yは被相続人の遺産について遺留分も有することになります。

では次の事例はどうでしょうか。被相続人の兄弟が相続人となるケースです。

被相続人から見た場合の「おい」Xは、既に死亡してる長男A(平成29年死亡)を代襲して相続人となれるという事はすでに説明済みです。

しかし、被相続人の兄弟や姉妹はそもそも遺留分は認められていないので(民法1028条)、兄弟姉妹の子(おい・めい)も遺留分はありません。

つまり、兄弟姉妹が相続人となる場合には、代襲相続人には遺留分はないことになります(というより兄弟姉妹にもともと遺留分がないだけなのですが…)。

代襲相続で直面する問題とは

代襲相続で多くの方が直面する一番の問題は、「遺産分割協議のやりにくさ」にあります。

例えば次の事例です。

オレンジ色の4名が相続人になる訳ですが、被相続人の配偶者と長男は、いわば被相続人の身内です。しかし、代襲相続人となるXとYは次男を介在して身内関係が維持されているだけとも言え、次男が亡き現在、その関係性は希薄になってしまっているのではないでしょうか。

確かに遺産分割協議は4名の話し合いで行うのですが、代襲相続人は、被相続人の配偶者や長男から、不当に権利を低く扱われたりする結果、「今回の相続は辞退してほしい」とか「相続を放棄してもらえないか」など言われかねません。

反対に被相続人の配偶者や長男の立場からすると、代襲相続人XやYがいるため、遺産を独占することは許されず、仮に遺産が自宅不動産しかないとすると、それを売却して現金化せざるを得ないかもしれません。

さらに次のような事例はどうでしょうか。

相続人はオレンジ色の2名です。法定相続分は被相続人の配偶者が4分の3、おいXが4分の1です。おいが幼少ならともかく、すでに成人している場合、被相続人の配偶者とおいXの関係といえば、「ほとんど他人」のようなケースも少なくないと思います。

そのため、被相続人の配偶者としては、遺産をすべて自分が相続したいと考えるのも心情としては理解できます。その結果、代襲相続人Xは「今回の相続は辞退してほしい」と言われることもあるかもしれません。

反対に被相続人の配偶者の立場からすると、代襲相続人Xがいるため、遺産を独占することは許されず、仮に遺産が自宅不動産しかないとすると、住み慣れた家は手放さなければいけない可能性も高くなるでしょう。

このような場合、代襲相続人、そして被相続人の配偶者などの本来の相続人は、どのように相続問題に対処すればよいのでしょうか。

代襲相続の問題を解決するには

代襲相続人だからといって本来の相続人から不当に権利を低く扱われる理由はありません。代襲相続人も相続人であり、その地位に優劣はありません。

ですが、代襲相続人が自分の権利を主張するか否かは、他の相続人との関係性によるところが多いと思われます。

「あまり関わりたくない」「自分が受け取るべきではない」と思うのであれば、辞退すればよいでしょう。

反対に「法律で決められている分は受け取りたい」と思うのであれば、後ろめたさを感じる必要はないので、権利は主張するべきでしょう。

権利を主張する場合は、相手方(本来の相続人)がどこまで代襲相続を理解しているのかということがポイントとなります。

特に、一方的に相続の辞退を迫ってくる場合は、そもそも代襲相続の規定を知らないケースもあるため慎重な対応が求められます。

そのようなケースでは、まずは丁寧に代襲相続の制度の説明に努めるべきです。それでも理解が得られないようでしたら、最終手段として遺産分割調停の申し立てを検討すべきでしょう。

また、被相続人の配偶者など本来の相続人が代襲相続人にアプローチする場合も慎重に対応すべきです。初めから代襲相続人に対して相続に辞退を迫るような態度は慎むべきでしょう。

他の相続人に対してするのと同じように、代襲相続人に対しても遺産の内容を伝え、権利があることを説明します。その上で、代襲相続人の考えを聞き、自分の考えを伝えるべきだと思います。

いずれにしても、まずは、このような問題に強い、相続手続きに特化した司法書士に相談されることをおすすめします。

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私たちは、相続手続き専門の司法書士事務所です。東京国分寺で約20年に渡って相続問題に取り組んできました。

このページでは、「代襲相続のすべて」についてお話ししました。

単に代襲相続といっても色々なケースがあることはお分かりいただけたでしょうか。

遺産分割の手続や、具体的に相続の手続きをこれから始めるにはどうすればよいのか、費用はいくら位かかるのか、どの位の期間で完了するのか、様々な疑問があることと思います。

専門知識を有する私たちであれば、疑問にお答えできます。

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